takfjt’s blog

いろいろつらつらと

Archive for 2 月, 2006

古い古いお屋敷にある,
大きな大きな衣装箪笥.
いっぱいに詰まったコートのその先は,
魔法の国に続いている……

子供の時代にだけ開くことができる魔法の扉.
宮崎駿がそれを隣のトトロでそれを描いた時は,
扉の奥を語りながらも,大人の視点というか,
その扉を開くことができる子供の心というのに
自覚的だったけれど,
この物語は,無自覚な子供達の冒険譚として,
扉の向こうの世界が語られています.

このナルニア王国の著者であるルイスは,
ファンタジーの原典といってよい名作
指輪物語のトールキンとは友好があったということですが,
その友情を長く保たせることができなかったということです.

指輪物語は,その緻密な世界観から,ハリーポッターへと続く
中世的ファンタジーの原典となっています.
ですが,それ故にとっつきにくい面もあります.

その一方,このナルニア国物語は,世界の作りこみの点でいえば
指輪物語と比べて,世界が「小さい」と思います.
まあ,原作読んでないし,まだ1作目ということで
決め付けるのもよくないですが,
指輪物語では,ホビットの国がありエルフの国があったのに対し,
ナルニアではそういうのは今のところ,
キャラクターのバリエーション以上の意味はもっていない.
でも,世界が小さいということは,見通せるということであり,
つまり,分りやすいということです.

ハリーポッターは,小学校上がったばかりだと
まだ少し難しい気もしますが,ナルニア国物語は,
そういう年の子にも話して聞かせられるお話です.

さて,少し細かい話.
主人公の4人兄弟,上3人は年相応の物分りの悪さが
きちんと描けていましたが,末っ子のルーシー(ジョージー・ヘンリー),
聡すぎ.
そりゃータムナスさんも気持ち入れ替えるよ.
そこだけバランスがちょっと悪い感じでした.

あと,次男のエドマンド(スカンダー・ケインズ)のアスランが自分のせいで
どうなったか聞いた後の心情描写とかなかったのかなぁと思ったり.
長男ピーター(ウィリアム・モスリー)と
長女スーザン(アンナ・ポープルウェル)にしてもそうだけど
成長の具合ってのがあんまり描けていなかった気がします.

主人公が子供であったり,登場キャラクターのほとんどが
CGやロボットである中,ティルダ・スゥイントンが
ヴェテランとしてシーンを支えていました.
あの悪そうな笑い方とかは流石.
でも,最後の剣技はやりすぎ.
多分,戦場描写にウエイトをあんまり置けなかったのでしょう.
女王の個人技にたよった間があります.

キリスト教的背景が透けて見えるとか,
難しい話をすればできるのですが,
しなきゃしないで楽しめます.
映画としてはまあまあといったとことですが,
物語そのものは,ベッドサイドでおやすみの前に
聞かせるおにもってこいじゃないかと思います.
ティルダ・スゥイントンも自分の子供に話して聞かせたらしいですよ.

児童文学ということですが,原作を読んでもいいかもと思いました.